研修受けて読書して
2023/01/16 - BLOG
SLCの矢田真生子です。
去年の12月から司法書士の研修を受けていて、
12月はいっぱいいっぱいだったのが、最近ようやく一旦落ち着いてきて、
早速、読書量を元に戻しています。
最近読んだ本、イ・ミンギョン著『私たちにはことばが必要だ』
素晴らしかったです。
言語の専門家が書いたフェミニズムの本で、目から鱗がボロボロ落ちました。
言語というのは「直感」にまで高める必要があるので、
この本は繰り返し読み、「直感」にしようと、今5回目ぐらい読み返しています。
言語の専門家が書いたというところが、非常に大きなポイントで、
まあもう、本当に素晴らしかったので、
なんか口から出ないもどかしい思いがある場合、
とにかく是非とも読んだら良いのではないかと思います。
本当に、「言葉」っていうのは大事で、今研修で「相談業務」についても習っていますが、
相手との会話を通して、起こった事と、更にはその背景までを知るって、
なかなか簡単にできることじゃないなあと感じています。
初めて話す内容って、実は言葉にできないんですよ。
外国語と同じです。
文法と語彙を知っていることと、直感的に話せることには、大きな距離があります。
日常会話って、毎日毎日同じ事を言ってるから、簡単です。
これは単なる「量」です。直感になるまでの「量」です。
そうじゃないことは、実は外国語でも母語でも難しい。
文法と語彙を勉強しても話せないじゃないか!っていう文法批判やTOEIC批判が時々ありますが、
あれは本当にどーでもいいことです。
「直感」になるまでの「量」がなけりゃ言葉にならないって、あまりに当たり前過ぎて、
いちいち指摘して、テストのせいにすることに、一体何の意味があるのか?
それ言い続けて、誰かの英語力上がるのか?上がらないです。
別に外国語に限った話じゃなく、
母語だって、日常会話の世界から外に出ると、自分が経験したことであっても、文章になりませんよ。
母語であっても外国語であっても、「話す」ためには、
「直感」で出せる「言葉」を準備しておく必要がある、それを準備しよう、
というようなアドバイスが書いてあった本です。
で、相手が話せないことを「知らない」とか「分かってない」という判断の根拠にしたがる傾向が
「論破王」的なキャラで売ってる人物達にありますが、あれも馬鹿馬鹿しい。
わーわーはただの日常会話レベルの反復作業なんだから。
とにかく、言語の学習者にとってうらやましいネイティブの「直感」、
うらやましいですが、実際はただの反復作業の量ですよ。
英語がペラペラ出てくるのが頭良いわけじゃ、全然ないですからね。
日本語だって、わーわー出てくるのが、別に頭良いわけじゃないです。
そんなことを、本読んで思いました。
SLC
矢田